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 笑いの効用
 

友達との会話やコメディーなどを観て大笑いすると、気分がスッキリし気持ちが明るくなるのは、どなたにも経験のあることでしょう。笑うことは健康によいとよく言われますが、その効用が世界的に注目を集めたのは、わりと最近の1960年代のこと。アメリカのある雑誌の編集長であったノーマン・カズンズ氏は、当時患っていた膠原病を「喜劇やコメディーなどを観て“笑う”」という方法で治してしまったのです。このことは世界的に話題になり、その後「笑い」に関するさまざまな研究が行われてきました。最近では「笑い」は心の交流を生み出すだけでなく、心身によい影響をもたらすことが、医学的にも明らかになってきています。笑いによって脳血流量は6〜7割もアップし、血糖値も低下するというのです。

私たちが笑うと、身体の中ではいったいどのようなことが起こるのでしょう?
まず笑うことで脳が刺激され、それが神経へ伝わって、神経ペプチドという免疫機能活性化ホルモンが分泌されます。それにより身体の免疫力がアップし、多少のことではへこたれない身体になります。また、この神経ペプチドと結びつき、活性化されるのがガン細胞の殺し屋として有名な、ナチュラルキラー細胞。実際に行った笑いの実験の中から、ナチュラルキラー細胞の活性値が上昇した例が次々と報告されています。さらにモルヒネの数倍もの鎮痛作用と快感作用のある、ベータエンドルフィンやエンケファリンなどのホルモンもドッと分泌されることが分かっています。

その他、身体の働きを活発にする効用にも注目。笑い過ぎて顔やお腹が痛い、という経験があなたにもありませんか? 笑う時には胸やお腹、腰、背中など、意外とさまざまな部分の筋肉を使っているのです。全体の運動量は早歩きには少し及びませんが、ほどよい運動量になり、内臓の働きや血液の流れがよくなります。その結果、便秘や冷え性、不眠などが改善されたという声も聞かれます。また、お腹を揺さぶるほど笑うと腹式呼吸に。腹式呼吸は副交感神経の働きを助け、自律神経の働きを整えるので、ゆったりとリラックスした気分になります。

ところで同じ笑いでも、作り笑いの場合はどうなのか気になるところ。この答えは、作り笑いでも免疫細胞の働きが活発になり、免疫力が高まるという実験結果が出ています。これは顔の筋肉が動くことによって何らかの神経伝達物質が作られ、脳へ伝わるためと考えられています。

もう一つ、女性にとって気になるのが笑いジワ。実は顔には表情筋が20種類以上もあり、シワを気にし過ぎて使わないでいると筋肉がドンドン衰え、肌のハリやツヤに悪影響を及ぼします。逆に毎日少しずつでも使うことで筋肉がドンドン活性化し、しなやかな肌を手に入れることも夢ではありません。笑顔でいることはあなたの魅力を何倍も引き出すだけでなく、心身に癒しと元気を与えてくれるのですから、毎日をはつらつとした笑顔でイキイキと過ごしたいものですね。

 日本笑い学会 http://www.age.ne.jp/x/warai
笑い学の研究と笑いの文化の発展を目指す学会です。
 癒しの環境研究会 http://www.jshe.gr.jp
「笑い療法士」の講習会や認定資格については、日本医科大学医療管理学教室内の事務局ホームページへ。